今回は素材への想いを書いてみます。まずはバナナ編。

『完全果実』は使用するフルーツの約85%が国産フルーツです。唯一の輸入素材がバナナ。

私は約10年ほど自宅で様々なフルーツを混ぜ合わせることをしていました。事業化の構想などなく、単純に趣味として。複数種類のフルーツを混ぜ合わせてピューレを作り、飲んだりひと手間掛けてソースやジャムにしたりしてました。複数のフルーツを混ぜると奥深い旨味が出てくることの虜になっていたのです。何をどの割合で混ぜるとどうなるかはだいたいわかります。日本に市場流通している全てのフルーツ素材で様々な実験をしています。

『完全果実』を商品化するにあたり、使用するフルーツ素材と調合バランスは決めてありました。自宅で1,000回を超えるピューレ作りをしているので、レシピ決めにはなんの苦労もありませんでした。

いざ工場を作って商品化するとなると、使用するフルーツの量が自宅で作るのとは桁が変わってきます。工場稼働にあたり一番苦労したのはバナナの調達です。

バナナは例外はありますが基本的に国内生産はされていません。赤道に近い国のフルーツです。いくつかの卸売企業に仕入れの相談をさせて頂きましたが、どこの会社からも全く相手にされませんでした。詳しくは書きませんが、そんな対応するか？というような会社もありました。もっとも誰だかわからないフルーツと携わったこともない者が、突然大きなロットの話しをするので怪しまれるのも無理もないと思います。

こんなときでも神様は見捨ててないのですよね。このタイミングで偶然エクアドルの方と出会い、共通の知り合いがいたりする縁もあって仲良くなりました。エクアドルといえば高品質バナナの生産国です。年間生産量はフィリピンよりも多いバナナ王国。そのような出会いからエクアドル産のプレミアムバナナを仕入れることができるようになったのです。

日本で売られるバナナの約80%はフィリピン産です。フィリピン以外だとエクアドル、メキシコ、グァテマラ、台湾とか。(ちなみにバナナの生産量が多いのは圧倒的にインドで次が中国、共に日本には輸入されてません)

加工品に使うとなると大衆素材や市場流通させることが難しい低グレード品が一般的。ですが『完全果実』はこのような縁で、極上のエクアドル産バナナを使用しています。フルーツに詳しい方だと「エクアドル産」を使っていると話すと驚かれます。食べ物の出来ばえは素材の力が重要なので、『完全果実』の風味におけるエクアドル産バナナの存在はとても大きいです。

アメリカメジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が、試合の合間にバナナを食べていることも有名な話しです。彼ほど食への意識が高い人が試合中にバナナを食べる。バナナが優れたフルーツであることの何よりの証明に思えます。(旧Twitter,Xから2つを紹介)

https://twitter.com/Fullcountc2/status/1655430490332233729?t=wrxbmmy0QT2qrfeWj2Kvcw&s=19

https://twitter.com/adriangarro/status/1655028590231302144?t=PQsWwx_ONxKK6SmmiTm3TQ&s=19

まだまだ書きたいことはあるのですが、長文になりすぎるのでこのあたりで締めます。

他のフルーツ素材についても別の機会に紹介します。